犬本来の食事は肉食性です。
犬の祖先である狼と現在の犬は全く同じ消化器を持っています。
犬の消化器官は短く、肉類や魚類などの動物性たんぱく質で構成された食事に適応し、たんぱく質を効率よくエネルギー源に変換し使用するようにできています。
犬は炭水化物を食べるように体はできていません。
肉食動物の犬にとって、炭水化物は消化が困難です。
犬の健康問題の主な原因は炭水化物にあるといわれています。炭水化物による犬の健康問題は、高 G I 炭水化物原材料による食後の血糖値の急上昇を繰り返す食生活にあります。
インスリンの大量分泌によるすい臓の過負担、糖尿病、高脂血症、脳卒中、心筋梗塞などの心臓トラブルなど、命にかかわる重大な病気に発展する可能性があります。
炭水化物は犬と猫の体内でほとんど何の機能も果たしません。血中でブドウ糖に素早く変わる糖分をエネルギーとして供給するのみで、炭水化物含有量が多すぎると、すぐに体内脂肪となります。
野生にしても、現在の犬と猫にとっても、非常に少ない量の炭水化物しか必要としない肉食動物です。
炭水化物について専門家は…
2008年にアメリカ飼料検査協会(AAFCO)は、犬と猫が必要とする炭水化物の最低量はゼロである一方、たんぱく質は過剰供給になることはないと発表しています。
また、動物栄養学国立研究会議(NRC)は2006年に、「十分なたんぱく質を与えられていれば、犬・猫は炭水化物を全く必要としないようである」と発表しています。
穀物を使ったフードと穀物不使用のグレインフリーフードの違い
はじめに、穀物を使ったフード(以下グレインフード)と穀物不使用のグレインフリーフードの違いを考えてみます。
粒タイプのドライフードは、粒を形成するためにグレインフードでもグレインフリーフードでも炭水化物がどうしても必要になります。これが肉原材料の「つなぎ(結合材)」になります。
その使用する炭水化物が小麦やトウモロコシなどの穀物か、あるいは穀物以外のサツマイモや豆類などかという違いです。
いずれにしましても、犬にとっては消化が苦手な炭水化物を含むフードには違いがありません。
一つの重要なポイントは、いかに炭水化物の量を減らすことができるかという点です。
小麦粉でクッキーを焼くと仮定したとき、小麦粉だけだと整った形で焼けるはずですが、そこに鶏肉のミンチやペーストを混ぜ、どんどんその配合量を多くしていくと、いずれは形成できなくなりボロボロの状態になる限界が来ます。炭水化物を減らすことはこの限界を上げることになります。
そこでまずは、グレインフード、グレインフリーフードに関わらず、肉類が豊富に使われていて、炭水化物を含む原材料が少ないフードを選ぶことです。
炭水化物原材料を見るときに注意したいのは、種類を越えてすべての炭水化物原材料をカウントすることです。たとえば、1番目に鶏肉が記載されていて、次に小麦、トウモロコシ、大麦などとあれば、この3種類をまとめて判断します。炭水化物原材料が多く使われていれば、当然、炭水化物の含有量も多くなり、保証成分値のたんぱく質含有量には植物性たんぱく質も相当量含まれているものと考えられます。
これはグレインフードに限らず、グレインフリーフードでも同じことです。
炭水化物に関しては、グレインフードもグレインフリーフードも大きな違いはありません。
この時点では、肉類を豊富に含むフードを選べばよいことになります。
違いはGI値
穀物を使っているグレインフードと、穀物を使っていないグレインフリーフードの違いは、
炭水化物原材料のGI値にあります。
GI値とは、Glycemi Indexの略で、食後の血糖値の上昇を示す指標のことです。
食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値上昇の度合いを、ブドウ糖を100とした場合の相対値で表わしたものです。
GI値が70以上は高GI、69~56が中GI、55以下が低GIとされています。
一般的に穀物(トウモロコシ、小麦、米など)は高 G I 食品に分類されます。高い G I 値を持つ高 G I 食品は食後の血糖値を急上昇させます。
高 G I 穀類を多く含むドッグフードによる食後の血糖値の急上昇を繰り返す食生活は、糖尿病、高脂血症、脳卒中、心筋梗塞などの心臓トラブルなどのリスクが高まります。
一方、グレインフリーフードに多用されるサツマイモや豆類のGI値は低く、前述のような病気のリスクは格段に低くなります。
私たちが穀物不使用のグレインフリーフードをおすすめする大きな理由です。
食物の影響による血糖値上昇について注意すべき点について
ただし、グレインフリーフードでも、穀物を単に使用していないだけで、高 G I 炭水化物原材料を多く使っている場合がありますし、また、低GI炭水化物原材料であっても多く使っている場合は、食後の血糖値を急上昇させる可能性があります。
GI値だけでなく、G L値(血糖負荷)も考慮に入れます。
食物の影響による血糖値上昇を考える場合、低GI食品であっても、食べ過ぎるとインスリンの分泌量が増えてしまいます。G L値(血糖負荷)は食品中の炭水化物の実質量を計算するため、G I 値のみで判断するよりも有効といわれています。G LはGlycemic Loadの略になります。
G L 値 は、各食材に含まれる炭水化物の量(グラム数) × G I 値 ÷ 100 で計算されます。
G L値は10以下が低G Lと言われ、11~19は中、20以上は高G Lとみなします。
犬は健康を維持するためにアミノ酸が必要です。
犬は動物性たんぱく質の摂取に適した体になっていて、高品質な動物性たんぱく質ほど消化率が高いことが分かっています。
犬は健康を維持するためにアミノ酸を必要とし、アミノ酸バランスに優れた動物性たんぱく質が犬には必要です。低炭水化物・低GI・低G Lで、高品質な動物性たんぱく質を多く含むフードこそが、肉食性の犬本来の食事といえます。これらは猫にも全く同じ事がいえます。
たんぱく質含有量が多すぎても体内脂肪として貯蓄されることはありません
たんぱく質は犬や猫にとって必須の栄養素であり、炭水化物と同量のエネルギーを供給しますが、炭水化物とは異なり、たんぱく質が多すぎても体内脂肪として貯蓄されることはなく、自然に体外排出されます。
シニア犬はたんぱく質を若い成犬よりも多く必要とし、高たんぱく食を取る必要があります。
シニア犬は、健康な体の状態と筋肉を維持するために若い成犬よりもたんぱく質を必要としています。
毎日、一定量の窒素に相当するたんぱく質が代謝され、消失しますが、消失分のたんぱく質量を補給する程度では、窒素バランスが崩れ、たんぱく質の補給量以上の窒素が常に排泄され、体たんぱく質の消耗が生じます。
窒素バランスを維持するためには十分な量の高品質のたんぱく質を摂取する必要があります。
体たんぱく質が一定量を維持している、窒素バランスが良い犬は代謝に必要な量の窒素をたんぱく質から摂取することができます。
犬が十分なたんぱく質を摂取できない場合、窒素バランスが崩れてしまいます。すると体は足りないたんぱく質を補うために、筋肉からたんぱく質をとることになります。それが筋肉を痩せ衰えさせ、体重が落ちてたんぱく質欠乏を引き起こすことになります。
シニア犬の体はたんぱく質代謝を効率よく行えませんので、代謝されないたんぱく質を補うためにも十分な量のたんぱく質を摂取する必要があります。
※シニア犬と高たんぱく食について 詳しくは ≫シニア犬とたんぱく質
究極のグレインfree・ドライフード
ほとんど炭水化物を含まない夢のようなグレインフリーフードがあります。
粒タイプ・ドライフードで世界で初めて、炭水化物原材料を使わない、Starch Free(でんぷん不使用)を実現したドライフードです。
チキンが第一主原料の成犬用ドッグフード。グレインフリー・フードの先を行く、原材料にスターチ(でんぷん)不使用とすることで、たんぱく質60%、炭水化物含有量1%以下を実現しています。
また、プロバイオティクスとプレバイオティクス配合したシンバイオティクスにより腸内環境をサポート。さらに消化酵素を配合することで消化をサポートします。
犬種を問わずご愛用いただけます。
成犬用ですが、量を加減することでパピー、シニア犬にもご利用いただけます。ローテーション・フードとしてご愛用ください。
そして、ZiwiPeak(ジウィ ピーク) エアドライ・ドッグフード
粒タイプではなく、粒を形成する必要がないため、炭水化物原材料は全く使用していません。
しかもエアドライ製法でゆっくり乾燥させるため、栄養成分が損なわれず、生肉食とほぼ同じレベルの栄養を吸収できます。
このフードに勝るドライフードはおそらくないでしょう。私たちが強くおすすめしたいフードです。
私たちAppleDog(アップルドッグ)は、穀物不使用の肉食性の犬本来の正しい食事である、新鮮な肉類を豊富に含む消化吸収の良い高たんぱく・低炭水化物のドッグフードをご提案しています。
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